ADHD中学生がテスト勉強をしない|「過去いち頑張った」と言う息子とのズレ

ADHD

ADHDの中学生がテスト勉強をしない。

提出物が終わらない。

親が計画を立てても取り組まない。

そんな悩みを抱えている人は少なくないと思う。

「やる気がないの?」

「怠けているだけ?」

そう思ってしまうこともある。

私も何度もそう感じてきた。

我が家の中学2年生の息子もそうだ。

今回の定期テストでも、

テスト前日に英語の提出物が30ページ近く残っていた。

親としては見たくない現実。

でも息子は違った。

「俺、今日めちゃくちゃ頑張った!」

「過去いち頑張った!」

そう言ったのだ。


明日は理科、英語、音楽のテスト。

音楽はほぼノー勉。

それはもう仕方ないと思っていた。

問題は理科と英語だった。

息子はADHD。

テスト前だからといって、自分で勉強を始めることは難しい。

そこで事前に計画表を作り、

今日やるべきことの優先順位を一緒に確認していた。

まずは理科。

理科は比較的取り組みやすい教科だからだ。

興味もあるし、

頑張れば点数につながる可能性もある。

理科の提出物はなんとか終わった。

タブレット学習もテスト範囲まで進めることができた。

ここは本当によく頑張ったと思う。

ただ、ここまで持ってくるのも本人にとっては大仕事だった。

だから理科のあとにさらに英語まで取り組むのは、かなり難しかったのだと思う。


問題は英語だった。

テスト前日になっても、

提出物のワークが30ページ近く残っていた。

もちろん内容も十分理解できているとは言えない。

そこで、

少しでも進めるよう声をかけた。

すると息子は怒った。

「なんでもっと早く言わないんだ!」

正直、腹が立った。

テスト範囲は前からわかっていた。

計画表も作った。

何度も確認した。

そのうえで理科を優先して進めてきた。

それでも取り組まなかったのは本人だ。

それなのに私のせいなのか。


それでも今回は、

最後までやらせようとはしなかった。

終わるまで隣につくこともしなかった。

提出物が終わらなければ困ること。

テスト前日だということ。

30ページ近く残っていること。

その現実だけは伝えた。

そして最後は、

「やるかどうかは自分で決めて」

と返した。

進路も勉強も、

最終的には本人の人生だから。

でも、

必要な情報は渡す。

フォローもする。

現実も伝える。

そのうえで、

最後に決めるのは本人だと思っている。

まだまだ口を出してしまうし、

見ているとイライラすることもある。

それでも少しずつ、

操縦桿は本人に返していきたいと思う。


言い合いのあと、

息子は英語ワークに取り組んだ。

全部ではない。

半分くらい。

まだかなり残っている。

しかも答え写しだ。

書くことが苦手な息子にとって、

答えを写すことすら大きな負担であることはわかっている。

それでも親から見ると、

まだ半分しか終わっていない。

そんな状態だった。

それなのに息子は言った。

「俺、今日めちゃくちゃ頑張った!」

「過去いち頑張った!」

そしてその後、

YouTubeを見始めた。

私は思った。

いや、それだけ?

まだ半分残っているよね?

それでYouTubeですか?

明日テストだよね?


でも少し考えた。

息子は嘘をついているわけではないのかもしれない。

本気でそう感じているのだと思う。

ADHDの特性として、

やるべきことに取りかかる「実行機能」の弱さがあると言われている。

息子の場合も、

ワークを開くこと自体が大きなハードルだ。

だから本人の中では、

半分取り組めたことが本当に大きな頑張りだったのかもしれない。

私は結果を見ている。

息子は自分のしんどさを見ている。

見ているものが違うから、

同じ出来事なのに感じ方も違う。


そして私は、

息子の英語について、

「できるようになるかもしれない」という期待を手放した。

小さい頃は英会話にも通った。

オンライン英会話もやった。

タイピング英語もやった。

いろいろ試してきた。

私自身が英語好きということもあり、

どこかで期待していた。

でも今の息子にとって英語は高い壁になっている。

単語を書く。

覚える。

スペルを維持する。

文章を書く。

どれも苦しい。

息子の場合、

日本語の読み書きにも苦労がある。

だから英語になるとさらに負荷が大きい。

その現実を受け入れるしかないのだと思った。

もちろん、

英語ができなくても生きていける。

それは頭ではわかっている。

でも、

小さい頃から積み重ねてきたものを思うと、

正直残念な気持ちもある。


息子は

「過去いち頑張った」

と言った。

私は

「それだけ?」

と思った。

たぶんどちらも本音だ。

今も私は息子の感覚を理解できない。

でも、

親子で見ている景色は最初から違うのかもしれない。

そしてもう一つ思う。

今回のテスト期間、

息子は決して100点の行動だったわけではない。

でも、

理科の提出物は終わらせた。

タブレット学習もやった。

英語も半分は進めた。

操縦桿を握ったまま暴走したわけではなかった。

不格好でも、

少しは自分で飛ぼうとしていた。

私は母艦でいたいということを思い出した。

だから今回も、

現実は伝えた。

情報も渡した。

でも最後に決めるのは息子だと思った。

その結果が正しかったのかはわからない。

それでも、

少しずつ操縦桿を渡していくしかないのだろう。

そんなことを考えたテスト前日の夜だった。

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