私は、今はほぼ24時間、母だ。
家にいれば、子どものことが目に入る。
学校のこと。
勉強のこと。
提出物のこと。
これからの進路のこと。
気になることを見つけるたびに、頭の中が子どものことでいっぱいになる。
でも、私にはもうひとつの時間がある。
在宅の事務パート。
週3日、4年以上続けている仕事だ。
収入を得るために始めた仕事だけれど、今はそれだけではない。
在宅ワークは、私が「母親」から少し離れ、自分の思考を取り戻す時間にもなっている。
専業主婦だけでは、息が詰まってしまった
私は、専業主婦が向いているタイプではなかった。
家事と子育てだけでも、やることはたくさんある。
決して暇なわけではない。
それでも、家の中だけで一日が終わる生活を続けていると、社会から離れてしまったような気持ちになった。
子どもの成長は、思いどおりには進まない。
一生懸命関わっても、結果が出るとは限らない。
頑張ったからといって、誰かに評価してもらえるわけでもない。
特にADHDのある息子との子育ては、正解が見えないことの連続だった。
何がよかったのか。
何が間違っていたのか。
考えても、答えが出ない。
そんな子育ての世界だけにいると、私は自分まで分からなくなってしまった。
母親とは別の役割を持つことが、私には必要だった。
以前は、渋谷まで通勤していた
今の仕事に出会う前は、外に出て事務パートをしていた。
コロナ禍でも、電車に乗って渋谷まで通勤していた。
毎日の勤務ではなかったけれど、仕事の日は余裕がなかった。
朝、家のことを済ませて電車に乗る。
仕事を終えたら急いで帰り、また家事と子育てが始まる。
週3日のパートでも、通勤が加わると負担は大きかった。
フルタイムで仕事と家事、子育てを両立している人を、心から尊敬している。
けれど、私にはきっとできない。
無理をして働けば、家に帰ったあと、子どもへの余裕がなくなる。
そのことも分かっていた。
そんなとき、コロナ禍をきっかけに在宅勤務という選択肢が広がり、今の仕事に巡り合った。
週3日の在宅ワークが、今の私にはちょうどいい
通勤がない。
仕事が家で完結する。
週3日という、無理のないペース。
この働き方が、今の私の生活には合っている。
仕事の日も、通勤に使っていた時間を家のことに回せる。
仕事が終われば、すぐにいつもの生活へ戻れる。
子どもの予定にも対応しやすい。
子育てに余裕を残しながら、社会ともつながっていられる。
どちらか一方を諦めなくていい。
在宅ワークにも、家と仕事の切り替えが難しいことや、運動不足になりやすいことなど、大変な部分はある。
それでも今の私には、外へ通勤する働き方より、このバランスが合っている。
無理なく続けられることが、今は何より大切だと思っている。
「やれば終わる仕事」が思考を静かにしてくれる
仕事には、基本のルーティンタスクがある。
そのほかに、突発的な依頼が入ることもある。
依頼されたことを確認し、ひとつずつ進めていく。
やれば終わる。
きちんと積み重ねれば、仕事として評価してもらえる。
それが、私の思考を静かにしてくれる。
ADHDのある息子との子育ては、やった分だけ前に進むとは限らない。
予定を立てても、取りかかれない。
声をかけても、動かない。
昨日できたことが、今日はできない。
どれだけ考えても、正解が分からない。
一方、仕事は、やるべきことが比較的はっきりしている。
今、何をすればいいのかが分かる。
ひとつ終われば、次へ進める。
子育てとは違う「やれば終わる世界」が、私の気持ちを支えてくれている。
単調だからこそ思う「このままでいいのか」
正直に言うと、今の仕事は単調だ。
4年以上続けているので、慣れている。
基本的な仕事は、大きく迷わず進められる。
だからこそ、ときどき思う。
「もっとできるのではないか」
「このままでいいのか、私」
46歳という年齢も、その問いを強くする。
これから先、ずっと今の働き方を続けるのか。
もう一度、新しい仕事に挑戦してみるのか。
自分の経験や英語を、何か別の形で生かせないか。
そんなことを考えるようになった。
今の安定は心地いい。
でも、安定の中にいる自分に、少し物足りなさを感じることもある。
その気持ちを、無理に打ち消さなくてもいいと思っている。
今の安定も、新しい挑戦も大切にしたい
もっと働いてみたい気持ちはある。
新しいことにも挑戦したい。
一方で、今の生活には、まだ子どものために必要な時間も多い。
家のことを整える時間。
息子の学校や進路について考える時間。
LAVAへ行き、自分を回復させる時間。
すべてを抱えたまま、一気に働き方を変えれば、また余裕をなくしてしまうかもしれない。
だから、今の仕事を続けながら、少しずつ次の可能性を探している。
今の安定をすべて手放さなくても、新しいことを始めることはできる。
欲張りすぎない。でも、諦めない。
それが、今の私に合った進み方なのだと思う。
在宅ワークは、私を整える時間
母艦は、いつでも強く、揺れない存在ではない。
自分自身を整える時間がなければ、もっと大きく揺れてしまう。
息子への当たりも、強くなってしまうと思う。
ホットヨガで呼吸を取り戻す時間があるように、私には仕事を通して思考を取り戻す時間も必要だった。
在宅ワークは、収入を得るためだけのものではない。
母親とは違う役割を持てる時間。
自分で考え、ひとつずつ仕事を終え、社会とつながれる時間。
そして、私が私らしく、心穏やかにいられるための時間でもある。
今は、生活を整えられる働き方を大切にする。
でも、私の中にある小さな灯は消さない。
その灯を持ったまま、次にできることを少しずつ探していきたい。
母艦を整える習慣
体を動かし、深く呼吸することで、心と体をリセットする時間について書いています。
▶︎ 母艦を整える習慣①|呼吸を取り戻す時間(ホットヨガLAVA)
友人との会話や、家で何もしない時間が心の回復につながっていることを書いています。
▶︎ 母艦を整える習慣③|子育てで疲れた心をゆるめる過ごし方
母艦になると決めても、すぐには見守れるようにならなかった夜の記録です。
▶︎ ADHD息子を見守れない夜|「母艦になる」と決めても、すぐには変われなかった


